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NEWS 2023.02.16 -

結城紬一石下町の織物一

Y. & SONSPosted on 2023.02.14

《 結城紬一石下町の織物一 》

期間:2023年2月16日(木) – 19日(日)

場所:Y. & SONS 京都店内

Y. & SONS では、大正9年(1920年)から家族代々で受け継いでこられた茨城県は石下町にある機屋さんに特別注文し、オリジナルの結城紬をつくりました。その他にも期間中は、結城さんちの方々のご協力のもと、結城紬の反物を数十種類ご用意し、無地/縞/網代柄ほか、一部本場結城紬や結城ちぢみ、角帯をご紹介いたします。

また、結城紬の魅力を少しでも感じていただけるよう、さんちで実際に使われていた糸や工程に必要な道具などもお手に取ってご覧いただけます。

結城紬は手にとって触れてみてほしい着物の一つです。その着心地を感じていただけるようサンプルで仕立てあがっている着物もご試着いただけますので、是非この機会にお越しくださいませ。


《 Y. & SONS オリジナル結城紬 》

結城紬は、奈良時代に詠まれた和歌である「万葉集東歌」にも登場するほど歴史が長い着物であり、その丈夫さから当時は武士や役人が好んで着たと言われています。特に、明治初期までは結城紬は男性の着物として着られ、明治の文学に登場する際も男物の衣裳として表現されていました。

今回、Y.& SONS オリジナル結城紬の製作にご協力いただいたのは、茨城県常総市石下町にある機屋さんです。

昨年の10月にY.& SONS メンバーで研修させていただいた際には、日々の生活の中で直向きに結城紬を作られている職人さんたちとお会いしました。それぞれの職人さんがより善いものになるようにと、工夫を凝らしたものづくりをされる様子に、とても感動したのを覚えています。

私たちは、オリジナルの結城紬がこの機屋さんで織っていただけると聞いた時から、織り上がってくるまでを楽しみにしていました。

そうして生まれたY.& SONS オリジナル結城紬は、落ち着いた色合いと細かな千鳥格子柄が特徴で、所々に見える節(ふし)から奥深く光る光沢が魅力的に仕上がっています。

Y. & SONS 別注結城紬 千鳥格子 BLACK / GREYの2色展開 ¥286,000 (さんち湯通し & 特選手縫仕立*付き、税込)

*一級和裁士がお仕立てに関わる全ての工程を担当致します。


《 本場結城紬 》

昔ながらの工程を活かし、1つ1つが手作業でおこなわれる本場結城紬。織りには、高機(たかばた)と呼ばれる足踏み式の手織り機を使用したものと、経糸を織り手の腰に巻き付けて張り具合を調整する地機(じばた)を使用している2種類のものがあります。

本場結城紬 高機 網代柄

¥1,412,400(さんち湯通し & 特選手縫い単衣仕立付き、税込)

 


《 結城ちぢみ 》

結城紬は本来は撚りのない無撚糸を用いますが、結城ちぢみは緯糸に撚りのある強撚糸をしているため、表面に凹凸のあるサラリとした生地感が特徴です。

結城ちぢみ 各種

¥312,400(さんち湯通し & 特選手縫い単衣仕立付き、税込)

 


《 角帯 》

帯巾が21.5cmあり、半分に折って結んでいただきます。柔らかい手触りながら、地厚でしっかりとしているため、緩みにくく締め心地の良い帯です。

結城紬 角帯 各種

¥209,000(お誂え仕立て付き、税込)

 


《 さんち湯通し 》

真綿の糸を扱いやすくするために結城さんちではうどん粉糊を使用しています。一般的に絹糸を補強するためにはふ糊を用いることが多いですが、結城さんちは内陸のため、原料となる海藻が手に入りにくく、うどん粉が用いられたと言われています。こうして出来上がった織物は固い状態になりますが、結城紬は仕立てる前に「さんち湯通し」という工程を行います。

「湯通し」とは読んで字のごとく、織りの際に糸を補強するためにつけられたうどん粉糊を落とすため、反物をお湯にくぐらせる工程です。作業は一反ずつ手仕事。糊の量は機屋ごとに異なり、季節によっても違うため、職人さんの手の感覚を頼りに落とし加減を変え、結城紬本来の姿である真綿により近い風合いに戻していきます。


《 特選手縫い仕立て 》

厚生労働省が開催する「技能国家試験」に合格した一級和裁士の国家資格保持者の中で、お取引先様から推薦のあった方に「染め物」「織物」を2〜3点ずつお仕立いただき、やまとで審査、合格した方のみ「やまとの特選手縫い仕立て一級和裁士」として登録しています。

一級和裁士になるには、最低でも7年かかり、やまと認定の特選和裁士は現在約160名います。手縫い仕立が分業で行うのに対し、特選手縫い仕立は全ての工程を一人の一級和裁士が行います。裾ふきの出方が均一で綺麗、褄下が真っ直ぐで綺麗、振りの表地と胴裏の馴染みが綺麗など、仕上りと着心地の満足度が大変高いお仕立方法です。


《 私が思う結城紬の魅力 》

結城紬の最大の特徴は「真綿」です。無撚の真綿糸から織られる生地は、軽くて空気を含みやすく、他の紬と比べて暖かな着心地になります。無撚の糸がゆえに繊維が少し毛羽立ちます。

着物を解いて水洗い(洗い張り)をすることで柔らかさが増し、着込むほどに真綿の毛羽がとれ、永い時間をかけて結城紬本来の美しい光沢が生まれていくのも魅力の1つです。

是非、この機会にご覧くださいませ。


■Instagram Y. & SONS 京都

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DM、電話(075-256-4090)での問い合わせも受け付けておりますので、気軽にご連絡ください。

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