Zoë Wilson Exhibition

幾何学を刻み込む石彫アーティスト
ゾーイ・ウィルソン
ジョン スメドレー京都店では、イギリス人の石彫アーティストであるゾーイ・ウィルソンの展覧会を開催致
します。ゾーイは、イギリスの伝統的な工芸技術を有するアーティストを支援する「ジョン スメドレー クラ
フト プライズ」の受賞者であり、その一環として今回、日本での展覧会が実現しました。
石工職人の見習いやアートスクールで伝統的な石彫の技術や知識を身につけたゾーイは、その後2
年間移り住んだ東南アジアで、熱帯雨林に自生する植物や建物を彩るイスラム美術を通じて幾何学
的な造形美に魅せられます。そして、イギリスへと戻った後に制作された彼女の作品は、アラベスク模
様の様に精緻なデザインやシンボリックに抽象化されたデザインが特徴です。また、ゾーイにとって工芸
とは、人と素材の関係であるといいます。地質学的なスケールで生まれる岩石への敬意と自身が受け
継いだ技術への誇りが彼女の作品には秘められています。
伝統的な技術が今なお息づく京都で、イギリスのクラフツマンシップを継承するゾーイ・ウィルソンの作
品をぜひお楽しみください。
The John Smedley Craft Prize
Zoë Wilson Exhibition
2022.9.10 (sat)–9.25 (sun) 11:00–20:00
JOHN SMEDLEY 京都店 京都市中京区烏丸通姉小路下ル場之町586 – 2 新風館1 F
The John Smedley Craft Prize ジョン スメドレー クラフト プライズ
230年以上の歴史を誇り、職人的な製造技術を今日まで受け継ぐ<ジョン スメドレー>が、美術や工芸などにおいて伝統的な技術を有するアーティストを支援し、次代へとその技術を継承していくことを目的に行っているのが「ジョン スメドレー クラフト プライズ」です。
本賞は、同じくイギリスの文化遺産や伝統的/現代的な工芸の技術を保護するための人材育成を支援するクイーン・エリザベス奨
学金トラスト(QEST)と提携して行われ、QESTにゆかりのあるアーティストを対象としています。
QESTは、ロイヤル ワラント ホルダーズ アソシエーションの150周年と現イギリス女王・エリザベス2世の母であるエリザベス王太后の90歳の誕生日を祝うため、1990年にアソシエーションによって設立されました。
Zoë Wilson ゾーイ・ウィルソン
イングランド西部のシュルーズベリーで生まれ、現在は南部のハンプシャーで活動している石彫アーティスト。彼女はバーミンガム市立大学で絵画の学位を取得後に石工や石彫の道に 進みました。伝統的な石工職人や著名な文字彫刻家のもとで見習い修行し、クイーン・エリザベス奨学金トラストの支援を得てCity and Guilds of London Art Schoolに入学。より専門的に石の彫刻について学び、2016年に卒業しました。その後、東南アジア(ボルネオ島)に2年間移住。異国の地で自然や文化に触れる中で幾何学の魅力を発見し、帰国後、幾何学的なデザインの作品を開始しました。
http://zoewilsoncarving.com