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【製作レポート】新風館 提灯インスタレーション-Draw the Circle-

Posted on 2020.12.03

新風館 提灯インスタレーション
-Draw the Circle-
製作レポート

 

12/4(金)から始まる、新風館 提灯インスタレーション-Draw the Circle-。

製作も大詰めを迎えた現在、小嶋商店を訪れて製作の様子を伺ってきました


JR東福寺駅から歩くこと数分、東大路通から少し脇道に入ると、小嶋商店の暖簾が見えてきます。訪れた時は、まさに今回のプロジェクト用の提灯に使う竹を、10代目の小嶋俊さんが割られていました。

時には長さ数メートルもある竹を、提灯の大きさに合わせて細く割っていく「竹割」は、心地よい音とともにリズムよく、一本の竹が細く長く割られていきます。

硬い竹の節まで、いとも簡単に一発で削り取り、一つの部品に仕上げていく作業に見惚れます。

工房内に入ると、小嶋商店の広報も担当されている武田真哉さんが、俊さんが割った竹の長さを提灯のサイズに合わせて揃えていく「骨切り」をされていました。
そしてその「骨切り」で長さを揃えた竹を、スルスルと素早く輪っかにし、糊付けした和紙で丸く仕上げる「骨巻き」まで、流れるように作業されていました。ここで提灯に使う骨の輪っかの形が出来上がっていきます。

その輪っかになった竹を提灯の木型にはめ込んでいく「骨かけ」。ここからは俊さんの弟・小嶋諒さんが手がけていきます。使う位置により少しずつ径が違う骨が、木型に順に掛けられていきます。

さらにこの骨と骨をつなぐのが「糸釣り」という工程。小気味いい音を立てつつ、一つ一つの骨が繋がれていきます。

そして工房の奥では、9代目の小嶋護さんが絵付けをされていました。今回はかなり複雑で細かな柄もあるため、絵の具で塗り上げる前の下書きが施されます。まっさらな提灯に、徐々に図柄があらわれていきます。

工房の奥の部屋では、今回の提灯に描くグラフィックを担当頂いた、デザイナーのMizさんが絵付けを手伝われていました。色が入ることで、一つ一つの提灯の表情が徐々に見えてきます。

華々しい結果だけでなく、製作の過程を知っているからこそ感じられる人の技術や熱度。多くのプロフェッショナルの方々の力を借りて、良いものが作り上げられることを改めて感じられます。

<Draw the Circle>
京都の地にある「新風館」から、人の縁がつながり、多様な個性が混じり合い、連鎖することで、新しい賑わいや文化が生まれ、その輪が広がっていく。そして、歴史と伝統の上に螺旋を描くように、物語を紡いでいく。その思いを込めて、このステートメントを掲げました。


まもなく展示開催される新風館 提灯インスタレーション-Draw the Circle-。

完成と点灯を楽しみに、残り数日、ご期待ください。

本取り組みの概要は、こちらからご覧ください。

 

Photo by Mitsuru Wakabayashi
https://www.instagram.com/mitsuru_wakabayashi/?hl=ja

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